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ソーシャルメディアの優位点と不安点

我々はよくソーシャルメディアの素晴らしさに喜びを感じるが、その喜びの中には時々その隠れた部分を見落としていることがある。ソーシャルメディアの優位点や不安点を認識することは、企業がソーシャルメディアに取り組む際に広い視野をもって臨むことを助けてくれるはずだ

既に何度も耳にしたものもあるがここで整理をしてみたいと思う

■優位点

  • 従来の印刷やテレビ、屋外広告などに比べ費用が安い
  • 消費者から早く、本音の、詳細なフィードバックが得られる
  • 消費者との深い関わりを持つことができる
  • 優れたブランドマーケティングやカスタマーサービスと同様に、ソーシャルメディアで正しい振る舞いをした時の効果・メリットは数年にわたって継続する
  • すべての顧客と従業員がメディアへの情報発信源となり得る。ソーシャルメディアは口コミの増強剤になる
  • 過去ではマーケティングに多くの費用を投下した企業がたびたび勝利を収めてきたが、今日では顧客に対し優れた製品やブランド体験を提供する企業が勝者になる可能性が高まっている
  • ソーシャルメディアは多くの企業が避けようとする時間と労力を要する。ゆえに、労力を惜しまない企業が台頭することができる
  • 築き上げたメディアを利用すれば新たな才能を効果的に採用することもできる

■不安点

  • ソーシャルメディアの効果・メリットの多くは直ぐではなく数ヶ月の時間を要する。ブランドマーケティングやカスタマーサービスといった長期的な取り組みと同様に考えなければならない
  • ツールが急速に変化する。かつてはMySpaceやOrkut、Friendsterであったが、今日ではFacebookやmixiとなっている
  • 見えない労力的コストが多い。顧客とのリレーションシップを構築するにはもちろん時間がかかる。オフラインと同様の時間や苦労がソーシャルメディアでも求められる
  • 対面のコミュニケーションの機会を減らしてしまう可能性がある
  • 顧客が適正に対応されていないと感じた時に、彼らの不満や言い分を表現する場所になってしまいブランドの評判を傷つけてしまうかもしれない(対応により挽回はできる)
  • ブランドのポジションを顧客や従業員に預けることになる。時には彼らが望まない場所へ導いてしまうこともあるかもしれない(ディレクターの腕の見せどころだろう)

他のマーケティング手法と同様にソーシャルメディアにも不安点はあるが、様々な事例を見るかぎりでは取り組んだアドバンテージが不安を上回っているように感じる。そしてもしかすると、取り組むか取り組まないかの選択肢は残されていないかもしれない。問題はどれだけ上手に取り組むかで、何もしないのは最悪の事態なのだろう

ソース:ClickZ 14 Social Media Pros and Cons

Adidas 間接的なロケーションベースキャンペーンへの取り組み

アディダスは実際の外出を増やすことがスニーカーの売上につながるかどうかの試験的マーケティングに取り組んでいる。3つの新しいシューズ “Superstar2.0” “adidas Beast” “adiZero Rose”のキャンペーンをBooyahのロケーションゲームアプリ”MyTown“を使い実施している。キャンペーンは米国の9つの都市でサンクスギビングデーの週末まで展開される

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最初の取り組みは、シカゴやラスベガス、サンタモニカ、サンフランシスコなど9つの都市のアディダスストアで先週にスタートさせている。特徴的なのは、自社のショップのロケーションまで来ること要求する他社のgeo-socialキャンペーンとは違い、9つの都市にいるMyTownユーザーに地元のどのロケーションでもかまわないのでチェックインする事を呼びかけるメッセージを配信している

アディダスストアに関わらず地元のレストランやバー、ショップにチェックインした人はMyTownアプリ内で仮想のバスケットボールシューズを受け取る。そのバスケットボールシューズをクリックしたユーザーには実際のプロモーションメッセージが送信される。そして最終的にアディダスストアでシューズを購入した人にはアディダス特製のグッツがリウォードとして与えられるという仕組みになっている

MyTownのセールス責任者は、このキャンペーンでは外出を促進することはあっても、ユーザーが具体的なアディダスストアの場所を知るところまでたどり着かないかもしれないと話している

ただ、最初の週にはキャンペーンに参加したユーザーの50%以上がプロモーションメッセージを受け取っているという結果が出ており、エンゲージメント指標が高いことにアディダスもここまでは満足しているようだ

従来のチェックイン=割引といったキャンペーンと比べ直接の来店者数は確実に少ないと思われるが、この様な間接的な方法がどの様な効果をもたらすかは興味深いところだ

MyTownは350万人が利用するiOS版モバイルアプリケーション。プレイヤーは周囲に実在するレストランやバー、建物などを擬似的に買ったり、売ったり、貸したりすることができる。価値の高い場所でのチェックインなどで仮想通貨を貯めたり不動産売買などでポイントを獲得していくゲーム

ソース:ClickZ Adidas Hopes Geo-Social Foot Traffic Sells Sneakers

ソーシャルメディアキャンペーンのROIの計算方法

moneygraphソーシャルメディアキャンペーンのROIを計測するためには少しばかりの数学の知識が必要になる。がっかりする人もいるだろうが、ソーシャルメディアに必要なのは数学、指標、マネタイズである

問題はほとんどの企業がソーシャルキャンペーンの価値を効果的に計測できていない。ある調査に対し47%の企業がキャンペーンの価値を計測できていない、ソーシャルメディアへの投資に対して得たものを判断できていないと答えている

もしあなたもそうであるならば、簡単な数学でROIを計測する方法があることを紹介したい

ダイレクトマーケティング協会によると、ダイレクトレスポンスキャンペーンでは$1の投資に対し、一般的には$10以上のリターンがあるという。長くつづく経験により、DMやサーチアド、TVやその他のトランザクションからその数値は割り出せる

しかし、ソーシャルメディアにおいてはその経験やデータがまだ十分ではない

ただし、キャンペーンのROIを計算する公式に加え、ソーシャルメディアを計測するカテゴリが存在する

■ソーシャルメディアを計測する3つのカテゴリ

ソーシャルメディアを計測する方法はたくさんあるが、効果指標は3つのカテゴリに分類される

– 量的な指標 データや数字中心の指標 このカテゴリにはたくさんの指標があるのでビジネスに影響があるキーとなる指標を選び、それ以外は考えないほうがよい。この指標にはユニークビジター、PV、フォロワー、デモグラフィック、訪問頻度、直帰率、滞在時間などのデータが含まれる

– 質的な指標 感情的な要素が含まれる指標 例えば、オンラインで自社の製品に対し75%の人が「cheap」と言い25%の人が「inexpensive」と話している。これはビジネスにインパクトを与える質的な指標になる。RapLeafやNielsen、Adobe Online Marketing Suiteなどいくつかのサービスは高度な質的分析の機能を提供している

– ROI指標 ソーシャルメディアでも最終的にはROIに続いている ビジネスにおいてはソーシャルメディアは単なるソーシャルメディアではなく、そこで利益を上げなくてはならない。eコマースでは見込み顧客の何%を顧客に変えることができたか、B2Bサイトでは見込みクライアントから契約に結びついたクライアントは何人かをトラックすることで、ROIをベースにしたキャンペーンの成否が判断できるようになる

■計算をしてみる

ソーシャルメディアでもっとも重要な公式はCustomer Lifetime Value(CLV)になる。簡単にいうと、Customer Lifetime Valueとはある顧客が一生のうちに企業・ブランドにもたらす売上の合計である

例えば、芝生を管理する会社があり、顧客は平均すると1月あたり$80使い、契約期間はだいたい3年だったとすると、その会社のCLVは $80 × 12ヶ月 × 3年 = $2,880となる

自社のCLVを知ることができれば、1人の顧客を獲得するためにいくら投資できるかを決定することができるようになる。いくら投資できるかはその会社のAllowable Cost Per Saleと呼ぶ。多くの人は顧客になる時点でCLVの10%を使ってくれるので、この例でいうとCLVの10%にあたる$288がこの会社のAllowable Cost Per Saleということになる

■Customer Lifetime Value(CLV)で考えてみる

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話をシンプルにするために、芝生管理会社が顧客を獲得するためにダイレクトメールだけを使ったと仮定しよう。芝生管理業界のダイレクトメールへの反応率は0.5%だとすると、1通のダイレクトメールにかけられるコストは$1.44になる。そして新たな顧客を獲得するために200通のダイレクトメールを送らなければならない。その数字は以下のようになる

– 送ったDM数:200

– 1通の印刷、郵便コスト:$1.44

– 200通の合計コスト:$288

– 反応率:0.5%

– 顧客獲得:200通送付 × 0.5%反応 = 1人の新顧客

$288ごとに芝管理会社は新規顧客を1人獲得する

話を一歩進めてみよう。もし大手の全国展開をする芝管理会社であったとすると、年間のダイレクトメールキャンペーンで$2.8millionを使うだろう。前述の計算式を使うと、毎年1万人の新規顧客を$2.8millionのダイレクトメールキャンペーによって獲得するだろう。(しかし、通常であれば毎年数千の顧客を失うことも覚えているだろうか、上の計算式のように単純にはいかない)

ここで、その会社のCEOがソーシャルメディアキャンペーンの有効性をテストをしてみたいと仮定する。そのテストをするためにあなたはダイレクトメールキャンペーンの予算$2.8millionの10%を削り、ソーシャルメディアキャンペーンに使うとする。そうすると、ダイレクトメールで獲得するはずの1,000人をソーシャルメディアで獲得しなければならないと考える

この1,000人の顧客が起点の数字になる。あなたはダイレクトメールの経験から計算式を知っているので、ソーシャルメディアでのキャンペーンにも成功を収めるためにこの数式を当てはめて理解しようとするかもしれない

ともかく、年間1000人の新規顧客を獲得するために、ソーシャルメディアキャンペーンの立ち上げと運営に$288,000の予算をもっているということになる

■何をすべきか

Facebookページが必要だろう、問題はない。Twitterにページ欲しい、これも問題ない。YouTubeでビデオを公開したい、少し難しいが大きな問題ではない

顧客が求め始めている状況から、モバイルアプリケーションが欲しいだろう。そして、見込みと新規の顧客のために芝生をケアするノウハウを掲載したニュースレターを始めたいと思うかもしれない。(著者はeメールマーケティングもソーシャルメディアツールだと考えている)

しかしながらキャンペーンで最も重要なパーツは見込み顧客を獲得し、その見込み顧客を既存顧客に変えるランディングページである。そのランディングページはソーシャルメディアキャンペーンに連携した形で作られなくてはならなく、Google Analytics、Eloqua、Adobe Online Marketing Suiteといったトラフィックやコンバージョンをトラッキングするツールを導入する必要がある

重要なポイントは、Facebook、Twitter、YouTube、モバイルアプリ、eメールマーケティングなどのソーシャルメディアプログラムのすべてがランディングページに人を集客し、既存顧客を作り出すことになる

これだけの取り組みをすると$288,000の予算はあっという間になくなることは容易に想像できるかもしれない。しかし、これだけのボリュームのキャンペーンを実施すれば毎年1000人の顧客を獲得できるだろうという想像はとても現実味をおびているのも事実だ。もしかすると1,100あるいは1,200人の顧客を獲得することも可能かもしれない

1001人以上の新規顧客を獲得すれば、CEOに対してソーシャルメディアへの投資は有効であるというのが証明できるであろう

ビジネスピープルにとってソシャルメディアは社交的になるためだけのものではなく、ソーシャルメディアを使いビジネスを成長させなければならない。もしあなたがここで紹介したような取り組みをすれば、ROIベースでソーシャルメディアの価値を測ることができるだろう

ソース:Mashable HOW TO: Calculate the ROI of Your Social Media Campaign

Customer Lifetime Value

Levi’s Facebookでのエンゲージメントとソーシャルグラフの活用

Levi’sのここ最近のFacebookに関連した活動はとてもアグレッシブで、ディスカウントキャンペーンをはじめECサイトでのFacebookとの連携などその活動は多岐にわたる。その様々な活動の中でLevi’sはFacebookページ内でファン限定のライブ放送を実施している

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ロックバンド”Nada Surf”のライブパフォーマンスは10月23日にLevi’sのFacebookページで提供され、この一連の取り組みによって約45,000のファンを獲得している。このブランデッドイベントを告知するためにFacebook Adが使われていて、ライブを視聴するためにはファンになる必要があることを告知している

米国の22〜40歳をターゲットにし、音楽はLevi’sブランドにとって中心になるもの、Facebookはファンをベースにした限定コンテンツを提供でき、クチコミが広がるプラットフォームとして位置づけられこの企画が実現している

Nada Surfは雑誌”Spin”の協力も得て、Levi’sの”Live & Direct“チャンネルで45分間のライブパフォーマンスを行なっている。ライブパフォーマンスはニューヨークにあるイベントスペース”Levi’s Photo Workshop”から届けられたが、同社によるとFacebook上では6,858人のユニークビジターがこのライブをリアルタイムで視聴し、平均視聴時間は17分だった

技術的な問題や運営に関する課題など過去の同様な催しの経験からノウハウを学んでいたライブ実施チームは、ライブ中の視聴者からのたくさんのコメントやライブ後もいまだ続くコメントを指し、イベントを通してエンゲージメントを作り出すことが出来たと考えているようだ

「良いコンテンツを提供することで、新たなリレーションシップを育て、同じ時間にファンとダイレクトなエンゲージメントができることはとても素晴らしいこと」と説明している

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4月にはLevi’sはLivi.comにおいてFacebookをベースにしたソーシャルショッピングチャンネル”Friends Store“を開設している。この チャンネルでは誕生日が近いフレンドを表示したり、フレンドの気に入った商品を”Like”ベースで知ることができたりとソシャルグラフを巧みにECサイ トに取り込んでいる

この2つの取り組みは”Facebook内”でのファンとのエンゲージメントと”Facebook外”でのソーシャルグラフの活用の手本といえるのではないだろうか。参考にするところはとても多いように思う

ソース:ClickZ Levi’s Rocks Facebook With Branded Content

ライブを実施したチームはライブを実施したチームは

Facebook Adの効果を改善するための4つの手法

Facebookの普及率が高い欧米ではターゲットオーディエンスにリーチする手段としてFacebookでの広告はとても重要だろう。しかし、年齢や興味、職業、地域などの項目でターゲティングやパフォーマンスを評価できるFacebook Adに関する特定の情報はなかなか見つけられない

Facebook Adは比較的新しく、広告主にとってもまだ効果を試しながら使い始めた段階で、サーチアドやディスプレイ広告で経験が豊かなデジタルマーケティングの専門家でも現時点ではFacebookでの効果的な広告手法を見つけ出そうとしているところだ

Facebookユーザーに広告を認識してもらうために、Facebookでの行動のなかでワークする広告に仕立て上げる必要がある。Facebookユーザーは他のどのサイトと比べてもそのソーシャルネットワーク上で膨大な時間を費やす。しかしながら、フレンドとの交流や情報共有、好きな活動への参加などには多くの時間を費やすが、プロダクトやサービスを探すという行為はあまり行なわれない。それが故に広告写真を慎重に選ぶこと、アクションの呼びかけに気をつかうこと、ユーザーに応じてメッセージを微調整することはFacebookでの成功をおさめるためには重要になってくる

ここではターゲティングや広告のパフォーマンスのレベルを上げるための手法をいくつか紹介してみよう

1. ユーザーの行動を考慮する

多くのマーケターはサーチアドのようにFacebookから直接自社サイトに遷移させようとする。なかには効果が出るものもあるだろうが、Facebookユーザー用にプランをカスタマイズした方が一般的にはより良い結果をもたらすことが多い。Facebookのカスタムページやアプリケーションを使いユーザーをFacebookに留めておくことは更なるブラウジング行動を引き出し、結果としては直接的な誘導率は低くなる。しかし、Facebookファンページの一部分であるカスタムページでは製品やサービスに対するユーザーの”Like”を獲得しやすくすることも可能で、ファンになったユーザーをその後のセール情報やイベント情報といったステータス更新ごとに何度もサイトへ誘導する機会を得られることになるというのが典型的な考え方だろう

一方、Facebookアプリはマーケターによりユーザーのコントロールをもたらす。ユーザープロフィールから詳細なデモグラフィック情報を収集することも可能になる

もし課題が自社サイトへの誘導ということならば、そのサイトをソーシャルIDが使えるページにすることを検討したほうが良いかもしれない。製品情報だけではなく、LikeやShareボタンを設置したり、ビデオやレビューのようなユーザーが作るコンテンツを掲載した方がFacebookユーザーには馴染みやすいだろう

2. ターゲットを広げるためRoot Analysisを使う

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Facebookユーザーは好きなものや興味などの項目でリストアップをすることができるので、一般的なキーワードターゲティングよりも多様で、潜在的な顧客すべてをターゲットにするためにはこれらの項目や使い方を少し学ぶ必要があるだろう。例えば、ターゲティングの「好きなものと趣味・関心」のパラメーターに”camping”と設定すると、プロフィールに”camping with family”や”camping in California”と書いているユーザーに広告は届かない

Facebookで趣味趣向を軸により多くの人にリーチしたい、顧客を獲得したいと考えたとき”Root analysis”は役に立つ手法だ。シンプルに基となるキーワードからスタートし、関連する興味分野を広げていく方法。Facebookの”好きなものと趣味・関心”でのターゲティングセッティングでは基本のキーワードに推薦されるサブキーワードは吟味して選び、潜在顧客へのリーチを想定しプランを考えた方がよい

3. 配信をセグメントする

Facebookにはユーザーが5億人もいるので、広告を届けたいターゲットユーザーは山ほどいるだろう。しかし、すべてのユーザーが同じだと考えるのは危険だ。様々なセグメントのオーディエンスの価値を理解し、その価値に合わせて広告を調整することはFacebookでの費用対効果を最適にしてくれるだろう

年齢や地域、性別などでオーディエンスを分類すると、どのセグメントが自分のブランドにとってより価値があるのかを知ることができる。分類したセグメントのパフォーマンスを計測し、Facebookでの広告キャンペーンのROIの改善を可能にすることは重要なポイントとなる

4. 広告を無視されないように

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多くの人は友達と交流したり、写真を共有したり、ゲームで遊ぶためにFacebookを使うのであって、製品やサービスを探すためという人はごくわずかだろう。広告は人々の注意をつかみ取らなければならない。Facebookユーザーは一度に多くの情報を表示されるので、一般的には画像と文字をクイックスキャンする。ここで広告を無視されないクリエイティブの調整方法、そしてクリックの確率を上げる手法がある。最も成功する広告はカラフルで人を引きつける画像と、広告に関連した魅力的な提案がなされている広告になる。Facebookのインターフェイスの青と白に対照となるオレンジや黄色といった色で写真にボーダーを加えるなどの方法はユーザーの注意を引きつけるシンプルな方法だろう

早い段階で何回かクリエイティブのテストを忘れなければ、効果は驚くほど上がるだろう。最もクリックされる広告が必ずしも見栄えがいい広告というわけではないが、やはりクリックされる広告はだいたいページの中で目立っている。そして広告は同じユーザーに何度か表示されるので、広告がクリックされる可能性は長くは続かない。広告の画像やメッセージを新しく保つことや、いくつかのクリエイティブをローテーションさせることもCTR(クリックスルーレート)を上げるためには役立つはずだ

いくつかの方法を紹介したがもちろんTipsはこれだけではない。自分なりのアイデアを試すことで、FacebookでのキャンペーンのROIを向上させる方法を見付けることができれば、マーケターにとっては大きな財産になるはずである

ソース:Mashable 4 Ways to Improve Ad Performance on Facebook

ソーシャルメディアで最もエンゲージメントを持つブランド Coca-Cola/Oreo

先日の記事で最もエンゲージメントを持つブランドとしてStarbucksの事例を紹介したが、他にも多くのブランドがソーシャルメディアを活用し顧客とのエンゲージメントに取り組んでいる

Coca-ColaとOreoの事例を紹介する

■Coca-Cola

世界的に最も認知されているブランドとしてコカ・コーラがFamecountで最もエンゲージメントを持つブランドの2位であることは不思議ではないだろう。スターバックスがそうであるようにCokeも142,000人のフォロワーを持つTwitterではアクティブだ。世界中からフォローされているため、様々な言葉で多くのtweetが集まっている。また、いくつかあるプロダクトはプロダクトごとにTwitterアカウントが設置されている

Facebookファンページでは1500万人のファンを獲得しているが、その興味・関心や対話を維持するために良い仕事をしている。ファンページはすべての活動の”ハブ”となっていて、ファンからの写真やビデオ投稿はもとより、特設サイト”Live Positively“で行なっているような交付金の寄贈といった”ソーシャルグッド”の活動などが行われている

YouTubeチャンネルでは、Coca-Colaは”Unlock The Secret”という同社の創始者Doc Pembertonをフィーチャーしたバイラルビデオキャンペーンを以前に実施。視聴者はビデオの中のボトルマークをクリックすると、創始者のTwitter特設サイトへ行けたり、Coke北極グマのビデオを利用したメッセージを送れるFacebookアプリのページや、笑い声をテーマにコミュニケーションする”Coke’s Smilezier“というサイトを訪れることができた

これらのすべての努力はコカ・コーラの”brand of happiness”のもと行なわれていて、オンラインでの顧客と楽しく繋がる体験を作り出している

■Oreo

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オレオは3番目にエンゲージを持つブランドとなっていて、1912年から創業しているそのブランドはFacebookファンページで1200万のLikeを獲得、良いプロダクトがパワーを維持するための方法はあることを証明している

オレオのメーカーであるKraftはFacebookでの活動をメインの戦略に据えている。他のブランドは様々なプラットフォームでエンゲージを模索しているが、オレオはTwitterは活用していない

オレオのFacebookファンページはファンがクッキーを楽しんでいるビデオや写真、そしてレシピを発見できる場所になっている。また、ユーザー参加型のゲームが用意されていて、勝者には宣伝に起用しているアスリートに会えるチャンスを提供するなどの施策を実施している

YouTubeチャンネルでは起用しているアスリートのインタビューやコマーシャル、コマーシャルのメイキングビデオなどが中心に提供されている

ソース:Mashable 5 Most Engaged Brands in Social Media

Doc Pemberton

ソーシャルメディアで最もエンゲージメントを持つブランド Starbucks

ソーシャルメディアを使いエンゲージメントすることはオープンでクリエイティブで柔軟性を持っていなければならない。オンラインで競争力を保つために、ブランドは顧客に自社の存在やメッセージを広げる手法としてソーシャルメディアはなくてはならない存在になってきている

広告をしたりブランドイメージを培うことはいまだ重要ではあるが、ロイヤルカスタマーを作り出すのは対話であろう。ソーシャルメディアを使い顧客が話していること、考えていること、感じていることが自社のビジネスに活かされていることを示すということは、ひいてはブランドメッセージを増幅させる可能性に繋がっている

実際にそのエンゲージメントを最も活用し、顧客と広く繋がりを持っているブランドを紹介してみたい

■Starbucks

starbucks

スターバックスは街角のいたる所で見られる、そして同社はオンラインでも同じ戦略を取っている。ネットでの存在感を作り出すために、スターバックスはそのタッチポイントをTwitter、Facebook、YouTube、Foursquare、モバイルアプリ、そして自社のソーシャルネットワーク”My Starbucks Idea”に作り出している。ソーシャルメディアのランドスケープを独占し、様々なプラットフォーム上でエンゲージメントを作り出している。いくつかの調査では、ソーシャルメディア上で最もエンゲージメントを持つブランドとされている

そのコーヒー界の巨人のTwitterサイトをみてみると、100万人以上のフォロワーが存在する。そして非常に多くの会話がなされていることに気が付くだろう。スターバックスはコメントへのレスポンス、不満への謝罪、いろいろなトピックの会話などフォローワーとのエンゲージメントに熱心だ

一方、Facebookでは1500万人以上の”Like”を獲得している。そのファンページでスターバックスは可能なかぎり途切れなく商品の購買につながる努力をしている。例えば、4月に導入された”Starbucks Card Facebook application”は顧客がソーシャルネットワーク上でスターバックスカードの管理をすることを可能にしているし、最近ではFacebook経由で友人にギフトを送れる”Give a Gift”機能を発表している

これらの特徴は同社のコミュニティMy Starbucks Ideaで生まれたものである。シアトルベースのコーヒー王は、顧客がスターバックスに求めているものを本当に知りたがっているし、耳を傾けている。加えてそのコミュニティでは顧客にアイデアの投稿やそのアイデアに対する評価を共有出来るようにしている。ディスカッションが奨励され、コミュニティでのアイデアを実現させるための投票が行なわれる。Give a Giftは2008年に提案されたアイデアで42,000票も獲得した。アイデアが実現するのは時々かもしれないが、スターバックスは消費者の声に耳を傾けていることを示している

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ソース:Mashable 5 Most Engaged Brands in Social Media

Social Media Optimization(SMO)の4つの手法

Social media optimization(SMO)はソーシャルwebを通し人々がコンテンツや情報を共有しやすくするプロセスである。今日ではあなたのコンテンツを閲覧してもらうための方法は数多く存在するので、コンテンツモデルは「できるだけトラフィックを自社サイトに”運ぼう”」から「できるだけ多くの人にコンテンツを”見せる”ようにする」にシフトしてきている

コンテンツを多くの人に見てもらいたいのであれば、ウィジェットや、アプリ、多くのソーシャルメディアをきっかけに人々がコンテンツに触れるのを増加させることはブランドにとって大きなメリットになるだろう。そしてそのコンテンツが共有しやすければしやすいほど良い結果をもたらすはずだ

ではSMOにはどんな手法があるのかみてみよう

■なぜSMOは重要なのか

実際の手法をみる前に最初になぜSMOが必要なのか考えてみよう。下のチャートでもみられるように、多くのウェブサイトが多くのトラフィックをソーシャルメディアから獲得している。そして多くのサイトはGoogleからのトラフィックよりもソシャルメディアからのトラフィックの方が多い。そしてソーシャルメディアのトラフィックを獲得するには”コンテンツがどれだけ興味深いものか”と”どれだけ多くのソーシャルメディア上で簡単にコンテンツを共有出来るのか”という2つの要素にかかっている

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SMOは友達が友達にあるコンテンツを紹介する手助けをすることで自社サイトへのトラフィックを増やすことできる。影響力を持つ人に共感してもらいコンテンツを共有してもらえればその友達が興味を持ってくれる確率が高くなる。また昨今ではこういった共有や推薦といった活動がBingやGoogleといった検索エンジンでも参照され始めたためSEOにも影響を及ぼしてくるだろう

SMOは単なるコンテンツをソーシャルメディア上に構築するだけのものではなく、多くの部分に影響を及ぼすプロセスになってきている

■ウィジェットとバッジ

Facebookのソーシャルグラフが急速に普及する前は、ウィジェットはコンテンツへの興味を喚起し、ブログでシェアしてもらうための良いツールであった

現在ではウィジェットも共有機能を備えたものが見受けられるようになっている

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一方、バッジは共有機能は必ずしも必要は無いだろう。ユーザーに画像やブログへのリンクなどが張れるコードを組み込んでもらうことでサイトへの訪問を促すことができる。シェアボタンよりもクリックしてもらうことは簡単ではないが、バッジはユニークなidを利用することで参照元をトラックし、ユーザーとのリレーションを構築出来るといたメリットもあるので目的によっては便利かもしれない

■コンテンツシェア

コンテンツシェアは多くのサイトで既に使われているが、最適化にはまだ選択肢が残されている

ソーシャルシェアのプラグインを提供する”AddThis”によると、Facebookはコンテンツをシェアするプラグインではずば抜けて1位であり、占有率は38.52%にも及ぶ。しかし、それは61%以上の共有活動は別の方法でなされていることを意味している

実際にはAddThisの複数のメジャーネットワークが利用でき、ユーザーが最も使っているメディアを判断し、ユーザーによって違ったシェアボタンを表示するツールボックスは通常のものより利用率が40%も良かったという

一方、”Gigya”は複数のソーシャルメディアに一度に投稿出来るツールを提供し利用率を高めている。このツールは情報の共有を促進する有力なSMOツールということができるだろう

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■ソーシャルサインイン

サイトとの繋がりを持っているビジターは繋がっていないビジターよりもエンゲージメントできるという傾向がある。サイトに登録してもらうという行為により繋がりを持つということは訪問頻度やページビュー、売上などの面で有利だろう

これまでの入力項目が多数ある長い登録フォームはユーザーにとっては少し苦痛で、少なからず登録へのハードルになっているのは明らか。これを解決してくれるのが既存のソーシャルサービスのIDを利用するソーシャルサインインである

ソーシャルサインインを導入すると自社のIDとの重複が出てくるが、導入後の早い段階でユーザーにアカウントの同期をお願いすることで対応をした方が良いだろう

ソーシャルサインインでもFacebookは重要な位置を占める。Gigyaのレポートによると、Googleをしのぎ46%のユーザーはFacebookのIDを利用しサインインをしているようだ。またマルチサインインプラットフォームを提供する”Echo”のレポートでは、Yahooが1位で34%、続いてFacebookが25%となっている。いずれのデータを信じるにしても、ユーザーに選択肢を与えることがより”繋がり”をもたらすことになるはずだ

■ソーシャルコメント

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サイトにコメントを残すというのは良いことだ。ソーシャルメディアでそのコメントを共有するということはトラフィックをもたらす。今日ではEchoやDisqusといったサービスを利用し、より広く簡単にコメントを共有することを促進することができる

Facebookの”Like”ボタンは”wordless”なコメントの共有を劇的に増加させている。Likeボタンをよくクリックする人はクリックしない人の2.4倍のフレンドを持っていて、リンクも平均的なFacebookユーザーの5.3倍クリックをするという統計もでている

Levi’sはサイトの至る所にFacebookのLikeボタンを配置し、大きな成功を収めている。ジーンズはソーシャルコメントにおいては飛び抜けていて、Levi’sのサイトは早い段階でFacebookが一番のリファラーサイトになっている

Likeボタンの後には”Share”ボタンが登場しリンクにコメントが付けられるようになり、積極的なサイトはすぐにShareをする施策を導入している

FacebookのLikeボタンやShareボタンのプラグインをサイトに採用することはトラフィックを増やす正しい方法ではあるが、まずは提供するコンテンツが”Like”や”Share”に値するかというのが重要であるだろう

ソース:Mashable 4 Winning Strategies for Social Media Optimization

有名各誌のiPadマガジンの販売動向

まだそれがプリントメディアにとってどのように有効なのかという議論は残っているが、多くの出版社は広く普及しつつあるiPadの流れをつかもうと取り組んでいる。まだ初期段階ではあるが、そのiPadマガジンの各雑誌の売上を検証してみる

AdAgeがiPadマガジンのここ6ヶ月間の売上に関する詳しい考察を発表している。その結果はエンゲージメントのタイプやジャンルによって違っているようだ。iPadマガジンの売上とニューススタンドの売上を比較している(原文にはnewsstandと表記されているが、日本では書店と考えた方が自然かもしれない)

そのAdAgeのデータによると現時点ではConde Nast社の”Wired”がもっとも成功しているiPadマガジンであると伝えている(最新のEsquire app for iPadは含まれていない)

Wired on the iPad の創刊号は105,000部を販売している。これは同じ号の印刷版よりもかなり多い数字であった。その後、iPad版のWiredは毎月平均30,000部を売り上げていて、それはニューススタンドでの売上の37%にも相当している。おそらくはiPad版がWiredの全体部数を引き上げていると思われる

Wiredのコアとなる読者の多くはiPadオーナーであるという現実がこの新しいデバイスでの成功に貢献しているのは間違いない。同じように”Popular Sience” for iPad のセールスがニューススタンドでの売上の12%に相当する。この事実はテクノロジー/サイエンスジャンルとアーリーアダプターの関連性をおそらく示しているのだろう

それに比較して、”Glamour”や”Men’s Health”といったライフスタイルジャンルの雑誌のiPad版はニューススタンドでの売上の1%にも満たない。”People” magzine for iPad は毎週平均で10,800部になるが、PeopleのiPad版は印刷版の購読者に無料で配布される独自のモデルを採用しているがための部数。”Time”誌はiPad版のダウンロードが印刷版の読者の減少につながってしまっている

“GQ”や”Vanity Faie”、”Esquire”といった雑誌はテクノロジジャンルほどうまくはいっていないが、より深い記事による専門性でライフスタイル雑誌よりは好調だといえる。GQ for iPad はニューススタンドでの売上の約7%、Vanity Faieは約2%となっている

AdAgeの記事によると、登場から6ヶ月、米国でまだ520万台のデバイスではあるが、多くの広告主はデジタルマガジンの可能性を期待していると伝えている。サブスクリプションと合わせ広告モデルもこれから様々な変革がなされデジタルマガジン市場は大きくなっていきそうだ

ソース:Mashable How iPad Magazine Sales Stack Up [REPORT]

GEの”ソーシャルグッド”キャンペーン”Tag Your Green”

“GE”はBBDO、SocialVibe、SpeedShapeと共同で”Tag Your Green”という環境を考えるためのデジタルキャンペーンを開始している。GEはこのプロジェクトで環境に関するアイデアや情報を、写真・ビデオといったデジタルコンテンツというかたちで創造してくれることを目指している

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GE Tag Your Green http://photoproject.ecomagination.com/

GEはこのキャンペーンを通し、ユーザーがFlickrに風、水、光に関する写真をアップロードするたびにドネーションをする予定。すべての風の写真ではそれぞれに4.5キロワットの風力発電電力を”Practical Action”に、すべての水の写真では”charity:water”に480ガロンの水を、光の写真ではそれぞれ175時間のソーラーパワーを”d.light Ligting Oecusse Project”に寄付をすることになっている

最終的には480万ガロンのクリーンウォーター、170万時間のソーラーパワー、45,000kWの風電力を目標にしている

このプロジェクトはGEの5年にわたるEcomagination Campaignの一環で、GEが環境問題にどう取り組んでいるかの広報活動となっているが、このキャンペーンではYouTubeでのEcomagination Video Challengeも行なわれている。iJustineといった15人の人気YouTuber達を起用し”Green”に関するビデオを投稿してくれるよう呼びかけている。YouTubeでの目標はトータルで1000万ビューを達成し、発展途上国にクリーンウォーターを届けることとなっている。このキャンペーンは12月中旬まで展開されるが、既に700万PVに届いておりGEが掲げている目標は達成出来そうなペース

これは最近増えつつある”social good”キャンペーンの”つながり”を活用し人や地球を助けるといった流れを踏まえたキャンペーンのひとつ。先週もChange.orgによるBlog Action Dayが実施され5,600ものブロガーがクリーンウォーターをテーマに活動を展開するなど”ソーシャルグッド”キャンペーンの流れはこれからも広がっていくだろう

ソース:Mashable GE Campaign Turns YouTube Videos and Flickr Photos into Clean Energy