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11月 9th, 2010:

ソーシャルメディアキャンペーンのROIの計算方法

moneygraphソーシャルメディアキャンペーンのROIを計測するためには少しばかりの数学の知識が必要になる。がっかりする人もいるだろうが、ソーシャルメディアに必要なのは数学、指標、マネタイズである

問題はほとんどの企業がソーシャルキャンペーンの価値を効果的に計測できていない。ある調査に対し47%の企業がキャンペーンの価値を計測できていない、ソーシャルメディアへの投資に対して得たものを判断できていないと答えている

もしあなたもそうであるならば、簡単な数学でROIを計測する方法があることを紹介したい

ダイレクトマーケティング協会によると、ダイレクトレスポンスキャンペーンでは$1の投資に対し、一般的には$10以上のリターンがあるという。長くつづく経験により、DMやサーチアド、TVやその他のトランザクションからその数値は割り出せる

しかし、ソーシャルメディアにおいてはその経験やデータがまだ十分ではない

ただし、キャンペーンのROIを計算する公式に加え、ソーシャルメディアを計測するカテゴリが存在する

■ソーシャルメディアを計測する3つのカテゴリ

ソーシャルメディアを計測する方法はたくさんあるが、効果指標は3つのカテゴリに分類される

– 量的な指標 データや数字中心の指標 このカテゴリにはたくさんの指標があるのでビジネスに影響があるキーとなる指標を選び、それ以外は考えないほうがよい。この指標にはユニークビジター、PV、フォロワー、デモグラフィック、訪問頻度、直帰率、滞在時間などのデータが含まれる

– 質的な指標 感情的な要素が含まれる指標 例えば、オンラインで自社の製品に対し75%の人が「cheap」と言い25%の人が「inexpensive」と話している。これはビジネスにインパクトを与える質的な指標になる。RapLeafやNielsen、Adobe Online Marketing Suiteなどいくつかのサービスは高度な質的分析の機能を提供している

– ROI指標 ソーシャルメディアでも最終的にはROIに続いている ビジネスにおいてはソーシャルメディアは単なるソーシャルメディアではなく、そこで利益を上げなくてはならない。eコマースでは見込み顧客の何%を顧客に変えることができたか、B2Bサイトでは見込みクライアントから契約に結びついたクライアントは何人かをトラックすることで、ROIをベースにしたキャンペーンの成否が判断できるようになる

■計算をしてみる

ソーシャルメディアでもっとも重要な公式はCustomer Lifetime Value(CLV)になる。簡単にいうと、Customer Lifetime Valueとはある顧客が一生のうちに企業・ブランドにもたらす売上の合計である

例えば、芝生を管理する会社があり、顧客は平均すると1月あたり$80使い、契約期間はだいたい3年だったとすると、その会社のCLVは $80 × 12ヶ月 × 3年 = $2,880となる

自社のCLVを知ることができれば、1人の顧客を獲得するためにいくら投資できるかを決定することができるようになる。いくら投資できるかはその会社のAllowable Cost Per Saleと呼ぶ。多くの人は顧客になる時点でCLVの10%を使ってくれるので、この例でいうとCLVの10%にあたる$288がこの会社のAllowable Cost Per Saleということになる

■Customer Lifetime Value(CLV)で考えてみる

money-growth

話をシンプルにするために、芝生管理会社が顧客を獲得するためにダイレクトメールだけを使ったと仮定しよう。芝生管理業界のダイレクトメールへの反応率は0.5%だとすると、1通のダイレクトメールにかけられるコストは$1.44になる。そして新たな顧客を獲得するために200通のダイレクトメールを送らなければならない。その数字は以下のようになる

– 送ったDM数:200

– 1通の印刷、郵便コスト:$1.44

– 200通の合計コスト:$288

– 反応率:0.5%

– 顧客獲得:200通送付 × 0.5%反応 = 1人の新顧客

$288ごとに芝管理会社は新規顧客を1人獲得する

話を一歩進めてみよう。もし大手の全国展開をする芝管理会社であったとすると、年間のダイレクトメールキャンペーンで$2.8millionを使うだろう。前述の計算式を使うと、毎年1万人の新規顧客を$2.8millionのダイレクトメールキャンペーによって獲得するだろう。(しかし、通常であれば毎年数千の顧客を失うことも覚えているだろうか、上の計算式のように単純にはいかない)

ここで、その会社のCEOがソーシャルメディアキャンペーンの有効性をテストをしてみたいと仮定する。そのテストをするためにあなたはダイレクトメールキャンペーンの予算$2.8millionの10%を削り、ソーシャルメディアキャンペーンに使うとする。そうすると、ダイレクトメールで獲得するはずの1,000人をソーシャルメディアで獲得しなければならないと考える

この1,000人の顧客が起点の数字になる。あなたはダイレクトメールの経験から計算式を知っているので、ソーシャルメディアでのキャンペーンにも成功を収めるためにこの数式を当てはめて理解しようとするかもしれない

ともかく、年間1000人の新規顧客を獲得するために、ソーシャルメディアキャンペーンの立ち上げと運営に$288,000の予算をもっているということになる

■何をすべきか

Facebookページが必要だろう、問題はない。Twitterにページ欲しい、これも問題ない。YouTubeでビデオを公開したい、少し難しいが大きな問題ではない

顧客が求め始めている状況から、モバイルアプリケーションが欲しいだろう。そして、見込みと新規の顧客のために芝生をケアするノウハウを掲載したニュースレターを始めたいと思うかもしれない。(著者はeメールマーケティングもソーシャルメディアツールだと考えている)

しかしながらキャンペーンで最も重要なパーツは見込み顧客を獲得し、その見込み顧客を既存顧客に変えるランディングページである。そのランディングページはソーシャルメディアキャンペーンに連携した形で作られなくてはならなく、Google Analytics、Eloqua、Adobe Online Marketing Suiteといったトラフィックやコンバージョンをトラッキングするツールを導入する必要がある

重要なポイントは、Facebook、Twitter、YouTube、モバイルアプリ、eメールマーケティングなどのソーシャルメディアプログラムのすべてがランディングページに人を集客し、既存顧客を作り出すことになる

これだけの取り組みをすると$288,000の予算はあっという間になくなることは容易に想像できるかもしれない。しかし、これだけのボリュームのキャンペーンを実施すれば毎年1000人の顧客を獲得できるだろうという想像はとても現実味をおびているのも事実だ。もしかすると1,100あるいは1,200人の顧客を獲得することも可能かもしれない

1001人以上の新規顧客を獲得すれば、CEOに対してソーシャルメディアへの投資は有効であるというのが証明できるであろう

ビジネスピープルにとってソシャルメディアは社交的になるためだけのものではなく、ソーシャルメディアを使いビジネスを成長させなければならない。もしあなたがここで紹介したような取り組みをすれば、ROIベースでソーシャルメディアの価値を測ることができるだろう

ソース:Mashable HOW TO: Calculate the ROI of Your Social Media Campaign

Customer Lifetime Value